句集 111句目~115句目 居座る残暑居残る隣人静けさに一つ放たれた見えぬ音あまりにもかわいい声に耳撃たれ幼子のぼやけた振りの踊かな友と言いつつ本音のひとつも言わぬまま目次へ 前へ 次へ 2025.08.03 句集
句集 101句目~110句目 花に降られ雫に洗われ独りきり雨に糸付け手繰り寄せ飛ぶ燕麦の秋今日はバニラにしようかな寝転べば空はゆりかご風薫るそわそわと祭の外で人待つ子また転けてまた転けて自転車は進む氷水青くなった舌赤い頬そう急くな風越す雲のあるものか大地のボウルに滝溢れ... 2025.04.25 句集
句集 91句目~100句目 風受ければ春セーターに花の香梅もあろうよ桜だけでなくこの悩みもいつか春泥となれば囀さえずりが部屋に溶ければ微笑み卒業の群れに揉まれる通行人田楽の味噌厚化粧少しむせ安物のスリッパ妙に冷えているアスパラガス五十年後も確しかと経つ海に一粒の月が沈... 2025.04.15 句集
句集 81句目~90句目 雪を待つ街に浸され息白し仕事では聖夜の聖きよさが疎ましく湯豆腐よ湯の中はさぞ温かろう冬麗言葉が吹くのを待ちぼうけまた一歩双六でさえのろのろと小走りの微笑む隣人初鏡寒椿空気に淡く紅をさす閑かなれど確かに舞う侘助コーヒーの香を避けコンビニすら寄... 2024.12.02 句集
句集 71句目~80句目 誰も居ない故に花野になれたのだ月に座り街の灯をなぞれど退屈夜食だけ食ってノートは閉じて寝る嫁など居らんので秋茄子独り占め皮剥きの労力も知らず栗を食う蓑虫黙る、風に揺れる、また黙る渡り鳥空に裂け目を描き行く夜に産まれ夜を育む梟凩を待っていたも... 2024.09.15 句集
句集 61句目~70句目 蛇をマフラーにして電波に乗る目高は今図形を習っている風が吹く涼し涼しあー涼し母が煩わされているしょうもない人あれプールに刻んだ太陽を添えて天の川は水墨画の一部なのもう少し食えるか西瓜いや皮だ秋風の隙間に微笑み流し込む桃が好きゼリーでしか食べ... 2024.07.07 句集
句集 句集の目次 1句目~10句目11句目~20句目21句目~30句目31句目~40句目41句目~50句目51句目~60句目61句目~70句目71句目~80句目81句目~90句目91句目~100句目101句目~110句目111句目~ 2024.06.02 句集
句集 51句目~60句目 光を塗ったくったのか菜の花花咲かすし人も殴らぬ辛夷こぶし「顔上げな」って先行く風薫る通りすがる息と鳴らない草笛寝ぼけた部屋に穴子の香り髪がなびく君が乗る電車が往く悩みなど万緑に喰われてしまえぬかるみだったのに今じゃ立派な植田一振りの塩で鮎が... 2024.06.02 句集
句集 41句目~50句目 結局は神には頼めぬ入学試験針供養色くすめども堂々と「呑まれぬぞ」と張り付く海苔のしぶとさよ髪切りに億劫だがバスに乗って喚くな蛙そんなに夜が楽しいか蓬は分からぬが風は美しい舞えよ春塵私は往くぞ顔すら忘れるほど父と別居割れても綺麗で居られる石鹸... 2024.06.02 句集
句集 31句目~40句目 落葉鳴らせど気など紛れず凍える虫殺し猫撫でる手で飯を食うはらわたにも染み渡るおでんつゆ薬喰なればこれらも平らげて煤けたにおい汚れた古ストーブ列ならんで走る靴音の騒がしさ「ガラスみたい」と君が氷を割っている先に頭でたのしむ寒造「釘も打てる」と... 2024.06.02 句集