51句目~60句目

光を塗ったくったのか菜の花

花咲かすし人も殴らぬ辛夷こぶし

「顔上げな」って先行く風薫る

通りすがる息と鳴らない草笛

寝ぼけた部屋に穴子の香り

髪がなびく君が乗る電車が往く

悩みなど万緑に喰われてしまえ

ぬかるみだったのに今じゃ立派な植田

一振りの塩で鮎が宝石に

空気こいではなうた蜜豆うまうま

目次へ   前へ   次へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました